痛みを起こす皮膚疾患の原因は感染症であることが多いです。帯状疱疹や蜂窩織炎、毛包炎・炎症性粉瘤などが痛みの原因として挙げられます。痛みがでるまでの経過と皮疹が出ている場所など診察の時にお話しください。
帯状疱疹は痛みを伴う紅斑や水疱が体の片側に出現します。診断のために水疱の内容液を使って、顕微鏡で検査する方法(Tzanck試験)や水疱が細かい場合は抗原検査キットを使用して診断します。抗ウイルス薬による治療とともに痛みに対する治療も行っていきます。帯状疱疹の予防にはワクチンが有効です、
蜂窩織炎は小さな傷から細菌感染を起こして腫れる疾患です。疑った場合には触診で皮膚の下にガスがたまっていないか、膿がたまっていないかを確認し、血液検査を行ったうえで、抗菌薬の内服薬による治療を行います。重症の場合には点滴治療が必要となるため、入院治療が可能な医療機関へご紹介いたします。
細菌の感染による「おでき」とよくいわれるものです。膿がたまっている場合には内容物を排出することで炎症を早く落ち着けることができるため、切開処置または穿刺処置を行います。外用薬と抗菌薬の内服薬により治療を行います。
ひざから下に出現することが多い、痛みを伴う紅斑です。ウイルス感染後、結核など原因は様々ですが、血液検査と皮膚生検で診断することが可能です。安静と鎮痛薬での治療が第一選択となります。